Oculus Riftを試した後

そもそもVRは難しい。
よく考えると今まで実現できない理由ははっきりしてる。

Oculus Rift Developer Kitの体験自体はすばらしかった。
ハードの完成度低かっただろうけど、言わせるとハードにおける出来の悪いところは何一つもなかった。ただただ、VRの実現に向けて、厳然たる課題が目の前に置かれていて、それをどうやって越えるかということ。

解像度は低かったという声も無論あるけれど、そもそもOculus Riftの最大のポイントは携帯業界のリソースを流用というところでした。

パネルは平均の左右目の間隔(瞳孔と瞳孔の距離、PD-Pupillary Distance、もしくはInterpupillary distance、IPDなど)より大きいならば、大かかりな光学構造がなくでも一つのパネルで大視野角を実現できるという所に尽きる。

だから、よく言われる5インチ携帯のフルHDパネルはおそらく小さいすぎる。試作機の5.6インチはぎりぎりの下限で、今のところ一番良い後補は東芝ジャパンディスプレイ両方それぞれ出していたの6.1インチ 2560x1600試作パネルですが、IPSなので120Hzサポートできるかどうか。現状使ってる7インチは「大きい過ぎる」、試したらわかるとおり、中央の一部しか使ってません。6インチパネルを使うと早速重量が下がる。





次は、ヘッドトラッキングは予想とおりうまく行ってるが、ちゃんと傾斜まで読み出すのため、パネルで見えるアライアシング、キザキザが凄く目立つのため、このパネルでAAなしで遊ぶのはつらい。

60Hzでもパネルの応答速度が遅いと感じて、映像が一コマ遅いと感じるから画面が震えてるように見える、そして自分の場合、これで3D酔いにつながる。

ここで高速パネルの重要性が上がった。パネル自体の視野角は見る方向が固定してるのため必要がない、丁度携帯業界では人気なIPSパネルとは正反対、あとは携帯にとって、300dpi以上の高精細パネルの必要性も薄く見えるから、5インチフルHDは440dpi、2560x1600 6.1インチは500dpiも達する。これ以上のモノは必要されないだろうが、2560x1600といっても、実際Oculus Rift式の表示では片目1280x1600しかない。

つまりVRをこれ以上成長させるには、いずれ携帯業界より大きい市場ではないと製造面で支えきれない。どうみってもニッチ市場しかなれない。

たとえば、単純にOculus Riftを拡張してはどうなるか。HMZ-Tシリーズの精細度を実現するとみんな喜ぶだよね?けど8Kパネルとかさえありえないと見えるのに、HMZ-T2は2000dpiもあるのよ?あの精細度でOculus Rift式のHMDを作ると、解像度が10Kもなるぜ?しかもそれを120Hzとか240Hz、もしくはさらに早くで駆動させるとか、どうやったらその怪物を支えるというのだ、まず市場が見えないし、パネルの無駄使いも目立つことに。

つまり、携帯のフルHDパネルか、もうちょっと上になる2.5Kあたりが実際到達できる限界です。そして表示速度も120Hzとか240Hzあたりかほしいし、現時点技術の延長線でも十分実現可能のスペックです。市場のGPU性能成長もこういうゲームなら十分支える。

大体これくらいのスペックはGTCのときで一度発表されて、来年Q4のコンシューマバージョンのため、Q3あたりでDeveloperKit2を出すという予定がある。コンシューマーバージョンで使われるスペックは全部一通り検証する必要もあるし。


DK2実装される新機軸は

1. AR用のステレオカメラ
元々12月の求人には出してる。

2. ポジショントラッキング
Palmerからも何回も言及される上にキットを試したらわかるとおり、ないのはつらい。

3.アイトラッキング
解像感とフォーカス性を確保するにはほしいもの。公式FBによると高速実装の目処も立ってる。

4. 待望のフルHDパネル
120Hz表示もほしいところ。

そしてCK1は上記全部実装の上に、映画モードとかも実装され、200グラム未満で250ドルかかるという。現在のキットは320グラムだから、採用パネルは7インチではなく小型化されると予測出来る。
そしてフルHDとなると16:9ですが、あの拘りのPalmerga上下FOVを抑えるのは考えつらいから、たぶん近接距離変更するだろう。これで水平FOVは若干拡大する可能性が出てきます。

約250ドルは「50万台生産する」から価格抑えるという発言ですが、まぁ楽観視も入ってるだろうが。
ソース:http://www.pcper.com/news/General-Tech/GTC-2013-Oculus-VR-Reveals-Future-Oculus-Rift-ECS
Hey everyone,

To clarify all this:

Those slides were from our business/vision presentation at Nvidia's GTC conference. The information from that presentation (dates, concepts, projections, etc...) represent our vision, ideas, and on-going research/exploration. None of it should be considered fact, though we'd love to have that projected revenue! ;-)
まぁwこちらも楽観視いっぱい入ってますねw

利点ははっきりしてる、欠点もわかりやすい。
ヘッドトラッキングと大FOVは映画に向いてませんし、HMZと比べると画質はまず太刀打ちできません。個人映画館においてHMZは無敵です。

でも、やはり私はミクさんと会いたいです。